YUI’S VOICE (19) --- 2021年を振り返って ---

いよいよ2021年が終わろうとしています。

今年は4月頃、自分の年齢や活動のことを考えて衝動的に東京へ活動拠点を動かしてみることを思いつきました。そして6月には引っ越しを完了していたことには自分でも少しびっくりしています。昔から計画的に行動に移すというよりは、思いつきで突然、いい意味でも悪い意味でも行き当たりばったりな人生を歩んでいる気がします(笑)。

少し自分に刺激が足りないと感じると何かしたくなるのかもしれません。ぬるま湯はとても気持ちがいいのですが、だんだん皮膚がふやけてきて気持ちいいのか気持ち悪いのかも感覚がなくなってくる気がして、とりあえず自分を奮い立たせて動いてみました。


今年も2回、素晴らしいサポートをしてくださっている荒井 結リサイタル実行委員会、通称「team結」の主催で、4月にすみだトリフォニーにてチェロ仲間の中 実穂さんとのデュオを、そして先月は代々木上原のムジカーザにて無伴奏ソロリサイタルを開催していただきました。このように演奏会に向けて演奏だけに集中できる環境というのは、音楽家にとってなかなかないものです。演奏会に向けての準備がどれだけ大変なことか、、と思うと感謝してもしきれません。

そして毎回の公演が本当に自分にとって勉強であり、いつも応援してくださり、聴きに来てくださるお客様や昔からの友人、家族、また音楽仲間がたくさん支えてくれてるなと実感しています。本当にありがとうございます!

去年、世の中がコロナ禍に包まれてから、自分が自分であるために本当にいろんなことを考えました。

自分にとっては、チェロが、音楽というものが「荒井 結」という人間を表現できる手段でありますが、音楽家である前にいち人間として、自分にとっての大切なものや大切な人との時間というものを考えるようになりました。後悔しないためにもいろいろなことに向き合い、立ち向かう勇気を持つことも考えるようになりました。

無伴奏のリサイタルをさせていただいたこともひとつの挑戦でした。いつもは誰か一緒にいるステージに1脚の椅子がポツンとあるのを見たときは孤独でしかなかったのですが、公演が始まると、独り自らと向き合うことでその瞬間に生まれる何かがそこにはありました。

それが良いのか悪いのかは、聴きに来てくださったお客様がどのような気持ちで聴いてくださり、心に届いて、残ってくれているのか・・・と気になるところではありますが、音というのは目に見えないものなので、少しでも誰かの心に残せていたら、と思います。😌


去年のコロナ禍以来、いろいろな葛藤や壁があったという人もきっと多いことでしょう。それを乗り越える力というのは本人からしか湧き出ないし、結局本人次第でもあります。自分の音楽が少しでも誰かの力の助けになっていたらいいな、、と願いつつ、この2021年の幕を閉じようと思います。

2022年はどんな年になるのかな?と不安でもあり、楽しみもあります。

東京に活動拠点を移して半年になりますが、たくさんの素晴らしい音楽家たちに出会う機会が増えてきて、本当にたくさんの多種多様な音楽家、表現の幅があるんだなと、ワクワクします。自分の表現の幅ももっと広く、そして長く続けられるようにその時々の瞬間を大切にして、また新たな「荒井 結」を見つけていける年にしたいと思います。

まだまだ報道やいろいろな情報に振り回されそうではありますが、自分の考えを見失わないように、またいつもたくさんの方々に支えられていることを忘れず精進してまいります!

みなさま、本当にいつも暖かいサポート、応援をありがとうございます。

2022年の荒井 結もどうぞよろしくお願い致します!🙇‍♂️🎍🐯

Yui Arai Tokyo cello recital

荒井 結チェロ・リサイタル実行委員会のオフィシャルサイトです。

0コメント

  • 1000 / 1000