YUI'S VOICE (17) -- 中 実穂さんのこと --

ーー4月18日に開催されるデュオリサイタルの予約が明日からスタートいたします。共演される中 実穂さんについてお話しいただけますか?

荒井 中 実穂さんと初めて会ったのは、確か石川ミュージックアカデミーにて、自分が大学1年生の時だったと思います。日本の音楽の講習会に参加すること自体が初めてで、そこに行って初めて同世代のチェロを専門的に勉強している方々に出会いました(東京チェロアンサンブルのメンバー、半分以上はいました)。

日本で音楽教育を受けていなかった自分はそれはそれはアウェーな気持ちで行ったので、本当に友達できないかも・・・・と不安になっていましたが、初日のレセプションのような懇親会でいきなり、実穂さんをはじめ、今の東京チェロアンサンブルのメンバーたちに絡まれました(笑)。

その後も草津音楽祭にもいっしょに参加したり、日本のチェリストの中でも一番いっしょに勉強する時間を共有していたかな? おたがいのドイツ留学中も数回、実穂さんが勉強していたベルリンで会ったり、自分が勉強していたハンブルグでも会ったり、チェロを持っていない時間も本当にたくさん楽しく過ごしてきました!


ーーなるほど、プライベートでも仲がよいのですね。

荒井 いっしょに演奏するようになったのは、やはり東京チェロアンサンブルです。おたがいの演奏は知っていたけど、演奏してみるとまた刺激をもらいます。

同世代同士、この芸術の中にある音楽という分野で色んな巨匠の話をしたり、自分が習ったテクニックの話をお互いにしてみたり。最近は、こういう生徒にどうやって伝える?教える?など、自分にはない観点からのアイデアを密かにもらっています(笑)。

実際、2年ほど前のチェロ合宿にゲスト講師で来てもらって自分の生徒ちゃんたちにレッスンをしてもらいました! 一人一人の生徒に合った丁寧なレッスンをしてくださり、決して押し付けがましくない、その子のやれることを的確に見つけてくれるレッスンでした。


ーー中 実穂さんの演奏はどんな印象ですか?

荒井 実穂さんの演奏は表に派手にというよりは、奥底の真がパッと目を覚ますような瞬間をたくさん見せてくれるのが魅力だと思います。音色にも力強さがあって、え?今の誰の音?みたいな瞬間を感じたことがあります。

また、明確なこれ!というのがあるのか、そこに聴きに来た聴衆たちをその世界に引き込みます。それを出せてる時に、よく、「あらいさ〜ん、もうわたしどう弾いていいやら、わからへーん、ひけヘーん」って言いながらも本番バシっ!と決めてくるので、毎回まったく心配していません(笑)。


ーー4月のデュオリサイタルが待ち遠しいですね。

荒井 今回は二人だけのステージ。チェロ二重奏は本当におたがい仕事量が多いので、ギャースカ言いながらの楽しいリハーサルを重ねていきます。普段から会話で盛り上がる仲なので、その二人の掛け合いをステージ上でもお披露目したいと思います。

作品を作り上げるまでのリハーサルがいちばん大変な時間だと思いますが、きっと本番が楽しいと思うので、時には真剣に、時にはユニークに、幅広いアンサンブルをお届けいたします!

よろしく実穂!


※ お二人が共演されるデュオリサイタルの詳細はこちらをご覧ください。

※ こちらの記事作成にあたりツーショット写真の提供をお願いしたところ、5年ほど前の写真を発掘してきていただきました。二人の仲の良さが伺われる秘蔵お宝写真です✨🍻

Yui Arai Tokyo cello recital

荒井 結チェロ・リサイタル実行委員会のオフィシャルサイトです。

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